2019年6月14日金曜日

第46回ISSLS参加並びにISSLS Prize受賞報告

 大学院3回生の堀悠介です。
 2019年6月3日から7日にかけて国際腰椎学会 (ISSLS)に参加してまいりましたので、ご報告いたします。ISSLSは今年で46回目と大変伝統のある学会で、今年は30年ぶりに日本での開催でした。梅雨入り前の京都は天気も良く、たくさんの外国人観光客で賑わっておりました。

 大阪市大脊椎グループからはシンポジウム1題、口演4題を含む合計17題と大変多くの演題を発表させて頂きました。また、大阪市大、千葉大学、北里大学の共同研究 ”Clinical importance of trunk muscle mass for low back pain, spinal balance, and quality of life” がISSLS Prizeを受賞することができました。臨床部門での受賞は日本で初めてであり、ご協力頂きました千葉大学、北里大学の先生方、白庭病院、大阪市立総合医療センター、淀川キリスト教病院、島田病院の先生方に心より感謝申し上げます。


ISSLS Prize Ceremony
表彰式の様子。共著者の先生方とともに受賞の記念撮影




説明を追加
英語で10分間の口演の後、10分間の質疑応答。たくさん質問が来ましたが、何とか耐え忍びました。


シンポジウムでdiscussionを行う高橋先生と座長の中村教授。高橋先生はこの日3題の口演を行い、強烈なインパクトを残しました。


ISSLSではsocial programとして学会主催の観光 (outing) があり、脊椎の勉強以外にも、その国の分化を学んだり外国の先生と交流したりできる貴重な場があります。今年は龍安寺、金閣寺、二条城を廻った後、東山の有名イタリアンSODOHでディナーというコースでした。我々にとっても日本の分化を見つめ直す良い機会となりました。
 Outing後にはISSLS Prizeの祝賀会を京都の焼肉店で行いました。千葉大学、北里大学、大阪市大の共著者の先生方にお越し頂き、それぞれの脊椎への熱い想いやこれまでの経験談、次のPrizeに向けての議論など大いに盛り上がりました。これからも3大学の絆を益々深めていければと思います。


● Outing
二条城での集合写真。

SODOHでオーストラリアの脊椎外科医と交流

               祝賀会での集合写真
 来年のISSLSはオーストラリアのメルボルンで開催される予定です。これからも大学院での研究成果を世界に発信できるよう、日々研究に取り組んでまいりたいと思います。


文責:堀 悠介




2019年6月10日月曜日

ISAKOS congress2019 参加報告

大学院生の西野壱哉です。

令和元年5月12日から16日までメキシコのカンクンで開催されたISAKOS congress2019に参加してまいりました。
私はダラス経由でカンクンに前日入りし橋本先生の到着を待っておりました。橋本先生が搭乗予定であるメキシコシティからの国内LCCがdelayし、しかもいつ出発するかが全くわからない状態で、結局6時間空港で待機する事態に。夜中の3時頃にホテルに到着しメキシコの洗礼を浴びる事態となりました。

初夏の香りたつ日本とは違い、カンクンは日中30度後半まで気温の上昇する猛暑が続いておりました。季節的には雨季に入ったところでしたが幸い大雨に当たらず快晴の日々でした。美しい海と砂浜が続くカンクンはハネムーンとして有名であり、学会場もまさにその中心部に位置しておりました。

学会においては前十字靭帯(ACL)損傷のセッションにおいて今まで選択されてきたハムストリングス、骨付き膝蓋腱の長所、短所を議論していく中で、新たに注目されている大腿四頭筋腱に関する話題が多く散見されました。当教室でも大腿四頭筋腱を用いた手術を行っており、今後また新たな知見が生まれるかもしれません。

もう1つ印象的であったのはanterolateral ligament(ALL)のセッションです。ALLはACL損傷の際に同時に損傷され、回旋不安定性に関与すると言われています。国内ではまだその存在そのものが懐疑的な扱いになっておりますが、Cadaverを用い解剖学的研究や、バイオメカニクス研究、またACL再建と同時にALL修復を行った臨床研究まで多くの発表がなされていたのは国際学会ならではだと思います。

今回、このような機会をいただき国際的な新しい話題を学ぶことができました。この経験を糧に新しいアイディアを生み出し、今後の研究に生かしてまいりたいと思います。


学会場の前で

賑わうメイン会場

レストランで写真を頼んだらこっそり自撮りしていた陽気な店員

カンクンのランドマークとも言えるロゴの前で

当科スポーツ整形外科が読売新聞の紙面に掲載されました!

  読売新聞の紙面「手術か保存か アキレス腱断裂治療法選択」にて 当科スポーツ整形外科が紹介されました!