2014年10月29日水曜日

日本骨粗鬆症学会第13回研究奨励賞

リウマチグループの多田です。10月23日から25日に新宿の京王プラザにて第16回日本骨粗鬆症学会が開催されました。今年の参加者は1500人を超え、過去最高を記録したとのことです。今年のテーマは「骨粗鬆症に対する包括的連携」ということで、整形外科、内科、産婦人科、放射線科の医師のみならず、看護師や栄養士などのコメディカルも参加しながら、熱い討論が繰り広げられていました。
今回、私は日本骨粗鬆症学会第13回研究奨励賞を頂くことが出来ました。研究テーマは「関節リウマチにおける骨粗鬆症と骨折・転倒の関係性―前向きコホート研究(Tomorrow研究)―」です。この研究は、我々リウマチグループが10年の長期計画で行っている臨床研究です。研究の発展に期待して与えられた賞ですので、期待に添えるべく、質の高い研究を遂行しevidenceの構築に努めていきたいと思います。今回、このような栄誉ある賞を頂くことが出来たことは、Tomorrow研究に参加して頂いている患者さんや健常者のボランティアの皆さん、研究に携わっている同僚の先生方やコメディカルの皆さんのおかげです。この場を借りて深謝させて頂きます。

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文責:リウマチグループ 多田 昌弘

2014年10月6日月曜日

ウィーン医科大学

リウマチグループの多田です。平成26年4月25日から7月30日までの3か月間、オーストリアのウィーン医科大学第3内科リウマチ学教室に留学する機会を得ましたのでここに報告させて頂きます(写真1)。当大学のJ. Smolen教授は関節リウマチの診断基準を報告された先生で、RAの業界では知らない人はいない有名な先生です(写真2)。香港で行われたある研究会で、挨拶をさせて頂き、短期の留学を希望したところ、快く留学を引き受けてくださいました。

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写真1:20階の病棟からウィーンの町を望む。

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写真2:J.Smolen教授。カンファレンスにて。

 最初の1.5か月間、臨床研修として外来と病棟を見学させて頂きました。Drと患者さんとの会話はドイツ語でしたが、診察を終えると英語で説明して頂けました。ドイツ語をもう少し勉強して行けばと後悔しました。患者一人あたりの診察時間は20~30分と余裕を持って診察されていました。また、身体所見をとる専門看護師や関節エコーの専門スタッフがサポートメンバーとして活躍しており、うらやましい限りでした。

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関節エコーのスペシャリストGabrieleと。

 残りの1.5か月間は、基礎実験を手伝わせて頂きました。当教室は、動物モデルを用いた病因論の解明や画像評価等の基礎的な研究に関して世界的にも有名です。今回、RA病態解明グループで実験のお手伝い(組織学的評価)をさせて頂きました。

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組織評価のお手伝い!

 ウィーン在住中、やはり整形外科の手術も見学したいと思い、Gerstof Hospitalに手術見学させて頂きました。当病院は、THAのstemで有名なDr. K Zweymüller が手術をされていた病院で、現在はTKAをメインにされているDr. P Ritschlが院長を務めています(写真5)。Patient specific instruments (PSI)を用いたTKAやMIS THA, 外反母趾手術を見学させて頂きました。
 
 今回、日本リウマチ学会のJCR-EULAR若手リウマチ医教育プログラムのグラントを頂き、留学させて頂きました。留学を快諾くださった大阪市立大学整形外科の中村博亮教授、貴重な機会を与えてくださった日本リウマチ学会の先生方、不在中の日常業務を快く引き受けてくれたリウマチグループの同僚の皆様、ウィーンでの生活をサポートしてくれた家族に心から感謝させて頂きます。Vielen Dank für ihre Unterstützung!

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写真5:Gerstof Hospitalの屋上で、Dr. P Ritschlと。


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シュネ-ベルク山頂から大平原を望む。心がクリーニングされた。


文責:リウマチグループ 多田昌弘

当科スポーツ整形外科が読売新聞の紙面に掲載されました!

  読売新聞の紙面「手術か保存か アキレス腱断裂治療法選択」にて 当科スポーツ整形外科が紹介されました!