2014年11月4日火曜日

第41回日本肩関節学会及び肩の運動機能研究会に参加して

2014年10月24日、25日と佐賀市文化会館、佐賀県総合体育館にて第41回肩関節学会が開催され、伊藤准教授筆頭に肩グループ皆で参加してまいりました。また、肩学会併設の運動機能研究会には当グループのリハを担当してくれているPTさんも発表に来ており、総勢14名での参加となりました。普段より月1回PTさん30名前後と勉強会をしていることもあり、気心のしれた仲間達と参加できたことから、いつも以上に大人数で心強かったです。今年は口演2演題、ポスター9演題(医師、PT合わせて)の発表となり、大阪市大の存在感を多少なりとも示せたと考えております。
 我々肩業界にとって今年は激動の年であります、といいますのも、本年4月よりリバース人工肩関節が導入されたからです。このこともあり例年の関節鏡メインの肩関節学会と比較しますと、人工関節のセッションの割合が増えていまして、例年以上に盛り上がっていた印象を受けました。
 個人的な事になりますが、今年大学院に入学させて頂き、動物実験に携わるようになりまして、今までは見向きもしなかった(できなかった)基礎の発表をしっかりと見てまいりました。他大学の若い先生方が基礎の発表をされているのを聞き非常に刺激になりましたし、ぜひ来年は基礎での発表を歴史ある肩関節学会で発表したいと思いました。
 今年より新たにメンバーに参加してくれた前期研究医の清水先生がポスターで発表してくれました。肩グループでの発表は初めてでしたが、初めてとは思えない程堂々と発表する姿をみて、今後の活躍を確信いたしました。
 今年も、日整会、JOSKAS、肩関節学会と主要な学会で発表させていただきましたが、来年2月には人工関節学会にも参加させていただく予定としておりますので、気を抜かず頑張っていきたいと思います。

文責:大学院一年生 平川義弘

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以下は、肩グループの理学療法士(辻外科リハビリテーション病院 桑野PTの学会参加感想記です。

①学会全体の感想
投球障害と腱板断裂が主な内容でした。両疾患とも肩関節のみではなく、肩甲骨・体幹・下肢についても評価・治療するべきであるといった内容が多く、自分たちの治療でももっと多くのことをみていかなければと感じました。

②新たに得た知見
腱板機能として上腕骨頭を求心位に保持すると捉えるのか、肩甲骨を上腕骨頭に合わせにいくと捉えるのか(意味は同じかもしれませんが)により、セラピストとして治療プログラムを考える上で何かヒントになればと感じました。
また、超音波を使用することで動きのある中で腱板の評価や治療の効果判定に使えるのではと感じました。セラピストならではというところでは、筋腱移行部・腱骨移行部への刺激により筋緊張が緩み可動域改善できるなどの手技的な勉強もできました。

③発表に関して
佐野記念病院 小藤PT
肩甲骨・脊柱アライメント評価をもっと臨床で使用できるように改善していく。
佐野記念病院 森PT
腋窩神経の走行から後部線維がはじめに回復してきたのではなど同じような症例を持ったセラピストからの意見が参考になった。
辻外科リハビリテーション病院 桑野PT
表面筋電図を使用した検討であったが、比較する際に運動課題のスピードなどの条件をより細かく設定しなければ比較が難しいことを指摘していただきました。どのような方向、条件で比較し検定するのかが今後の検討課題となりました。
辻外科リハビリテーション病院 新枦PT・中野PT
上肢運動機能テストの代償や何を測っているものなのかという質問が多かった。
術前と術後での違いが腱板筋の機能的な差としてあらわれているのかといった質問がありました。



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